“インド建築研修旅行” 顛末記 (その2)

村林俊治
 デリーは宿泊拠点としての二泊のみ。短期、格安、良質、盛沢山の建築研修ツアーは、昼間のデリーを見なかった(テロの危険性 を避けた)。
 日本を出発してから三日目(インドでの二日目)は、早朝より、デリーから列車で南へ2時間余りの アグラ へと向かった。そこで は、ムガル帝国(16〜17世紀)の繁栄と栄光の証が色濃く残る、タージ・マハールアーグラ城の見学。
 タージ・マハール は、世界でもっとも美しい建築のひとつ。ムガル皇帝 シャージャハーン の妻に対する“永遠の愛”を封印した、 白大理石の大霊廟である。
 広大な庭園を前にして、タージ・マハール が、間近に迫ったところで、 山本さんのいい声が響く。
『はーい、皆さん、四隅の塔(鐘楼)を良く見て下さーぃ! それぞれの塔が外側に傾いているのが判りますか?』 あー、ほんまや、 傾いているぅー! 『これは、地震で塔が倒れるときには、外側に倒れるようになっていて、中央のドームに傷を付けないようになって いるのです。』 なるほどーっ!!
基壇から上は土足が禁じられていて、内部は素足で歩いた。
白大理石に、世界各地から集められた貴石がちりばめられ、完成までに22年の歳月と2万人の職工を要した華麗なるタージ・マハ ール廟。ヤムナー川から吹いてくる爽やかな風と、ひんやりとした大理石の感覚が小気味良く、300年にわたる栄華を極めた帝国 の、イスラムの香りに酔いしれた。
 ムガルの第5代皇帝シャージャハーンは、タージ・マハールの建築で、国が傾くほどの費用を注ぎ、息子に帝位を奪われ、アー グラ城に幽閉された。その晩年は、幽閉された城の窓からヤムナー川の向こうのタージ・マハール廟を眺めて過ごしたという。・・・ で、私たちも・・・、「赤い城」と呼ばれる、赤砂岩で出来たアーグラ城から、川向こうのタージ・マハールを眺め、これが満月の夜であ れば、輝きは、如何ばかりかと、その白亜の美しさに想いをはせた。

 アグラ から カジュラホ に向け ジャンシー へと列車で南下。
 アグラのホームで列車待ちをしていたら、可愛い女の子が寄ってきた。一人来て、二人来て・・・

タージ・マハール を背にしての参加者 赤砂岩のアーグラ城
アーグラ城からタージ・マハールを望む

タージ・マハール 全景 庭園より望む

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